雑文保管所

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【タクティクスオウガ 運命の輪】 ストーリー考察(25)

ボード砦におけるやり取りは続く。

ロンウェー公爵暗殺を実行に移すと宣言するセリエ。

結局姉妹の間の意見の溝は埋まらず。

多分、話をしてもデニムたちを説得はできなかっただろうけどね。
かつてレオナールが話していた、ヴァレリア解放戦線に関する話は当たらずとも遠からずだったようだ。
どのような手で公爵を暗殺しようとしているのかは分からないが、暗殺と言いながら
周りの、下手すると関係ない人を巻き込んだ大規模な破壊工作を起こす予感がある。

・・・何故このタイミングでこんな話を、デニムにする?
それはともかく、システィーナが「空から地上を見ている鳥」であるという感覚は確かに感じる。
ウォルスタ人が少数民族ゆえに迫害され苦しんでいるさまを彼女は知らなかったようだ。
彼女は地上に降りて、地上に暮らす民衆を直接見ることはなかったのかもしれない。
ライムで会った時から、彼女から「バクラムの高級貴族」の匂いを感じてはいた。
だとすると、セリエもそうなのか?
ただ、彼女は何らかのタイミングで、地上の民衆の暮らしを知ったのかもしれない。
そして、ゲリラ組織に身を投じたのか。

・・・あ、やっぱり知っているんだ。
デニムたちが、本当はバルマムッサの虐殺に加担していないことを。
そして、その考え、行動が甘いと言いたいのか。
デニムたちでは、この戦乱を収め、争いのない世界を作ることはできないと。

理想と現実。
セリエは、理想を追ってばかりでは自分の為したいことを為すことはできないと知りつつ、
理想を追うシスティーナを愛し、助けてやりたいと思っている。
矛盾しているようだが、セリエ自身も、本当は理想を追いたいのかもしれない。
しかし、ヴァレリア解放戦線のリーダーとして、現実を見つめ、仲間たちを導く責任を負っている。

思えば、レオナールもそうだったのかもしれない。
彼も、理想と現実の狭間で迷い、最終的に現実を選択した。
理想論を唱えるデニムを「うらやましい」と評したように、
立場さえ違えば彼もデニムと同じ道を選んだのかもしれない。
しかし、ウォルスタ解放軍を率いる将軍として、理想に身を投じることはできなかった。
ならば、デニムの採るべき道は。

システィーナとともに同じ道を歩むこと。
セリエがそう願ったように。

システィーナも悲壮な覚悟を決める。
いざとなれば、ヴァレリア解放戦線の暗殺計画を実力で阻止すると。
我々も、バクラム軍だけでなく、ヴァレリア解放戦線とも戦う覚悟を決めなければならないのか。