雑文保管所

様々な事柄を深く考えたつもりで書き殴ります。要は雑文です。

【タクティクスオウガ 運命の輪】 ストーリー考察(20)

タインマウスの続き。

ときには正論を吐き、ときには感情を爆発させるヴァイス。
しかし、デニムの元を離れるよう勧誘したカチュアには

いやここまで言われるといっそ清々しいか。
ただヴァイスも負けてはおらず、

と言われて、

もしデニムが虐殺に加担したとしたら、同じ言い方をして自分を肯定したかもしれない。
戦争が起きてしまったら、それをどう終わらせるかを考えなければならない。
できるだけ早く、人的、物的損害を少なく。
それが同胞の虐殺なんだ、と言われると素直に賛成できるものではないが、
ヴァイスの口ぶりはこれが最善手だった、「正しい」ことだったんだ、と言っているようだ。
実際、これで戦いの趨勢は大きく動き、ウォルスタが優位に立つことになった。

否定しないカチュア。;-)
カチュアの判断基準は善悪というよりも「デニムと離れたくない」だもんなぁ。
ラヴィニスの遺言を聞いてなお、二人でこの島を出よう、というくらいだし。
ヴァイスの言葉は、おそらく的を射ている。

アロセールの問いにも辛辣に答える。

いつの間にそんな知見を得たのかヴァイス。
公爵やレオナールと交わる中で体感していったのだろうか。

これにはグウの音も出ない。:-(
実際、その通りだと思う。
正しいか正しくないか、の判断をするとき、人間は本能的に
「そうであってほしいか、ほしくないか」を基準の一つに加えてしまう。
フラットな心で判断するのはとても難しい。

2011年に福島第一原発メルトダウンが発生した時、当初報道では
メルトダウンは生じていない」としていた。
状況から考えればメルトダウンが起きていないはずがなかった。
しかし、もし本当にメルトダウンが起きたら日本はどうなるのか・・・
多くの人はチェルノブイリを想像しただろう。
そう考えるのが恐ろしく、主観で報道を信じた人も多かったはず。
信じるというか、「そうであってくれ」という願いに近かったかもしれない。

そんな思いが交錯する中、ようやくヴァイスを退けることに成功する。

もはや二人の仲は修復不可能か。
主義主張の違いだけではないよな、これは。
感情的なものも大きい。

アロセールの誤解も完全に解けた。
アシュトンには戻れないので、クリザローの街に退くことにする。
しかし、後ろは袋小路。クァトリガ砦があるだけだ。
どうする。