雑文保管所

様々な事柄を深く考えたつもりで書き殴ります。要は雑文です。

【タクティクスオウガ 運命の輪】 ストーリー考察(5)

無事レオナールたちを救出。

騎士らしい物腰だ。

ますます謎だ。

と言うことなので、屍術師ニバスを追うことに。

このニバスというキャラについては、プレイヤーによって受ける印象はさまざまだろう。
良くも悪くも、このタクティクスオウガの世界では「浮いている」存在。

あ、アルモリカ城は「自分の目的は達したから返した」って認識なんだ。

屍術師というファンタジーというかオカルトな職業なのに
考え方が「科学者」なんだよね、基本的に。
すべての事象は人間が自分の力で制御できるのだ、という。
どういう生活を送ればこのタクティクスオウガの世界で
そのような考えを獲得できるのか分からないが。

そんなニバスなので、彼に共感を覚えるプレイヤーは多いかもしれないが、
個人的には、彼は「邪悪な魔法使い」だと思う。

彼は「命」を研究材料とする研究者だが、「命の尊厳」に関する感性があまりにも希薄。
現実でも、医学や生物工学の分野で「命」を扱う技術者や研究者は存在するけど、
彼らが「命」を「モノ」とみなすようになったら、研究は危険な方向に暴走すると思う。
命に対する畏怖、超えてはいけない一線、それをしっかり視界の中に入れた上で
人間が安心して暮らせる社会のために貢献してほしいと思う。

ものは言いようというか。
ニバスは死者を「もう死んでいるのだから、どう扱っても何か言われる筋合いはない」と考える。
「こちらはお前たちが作り出した『死んだ人』を再利用しているにすぎない」と。
ただこれをデニムに向かって滔々と説いてもデニムは困惑するだけだろうな。
彼自身は「自分が達成したい目的のために自らの命を懸ける」側の人間で、
指導者として部下の命を握る側の人間ではない。

こう言われてもな。

というわけで、お互いの主張がかみ合わないまま、なんとかニバスを撃破し、
ニバスは蝙蝠に変身して?退却する。
おい、それも人間の業なのかい?:-)