雑文保管所

様々な事柄を深く考えたつもりで書き殴ります。要は雑文です。

【タクティクスオウガ 運命の輪】 ストーリー考察(42)

無事にクレシダを逃がし、解放軍の前に仁王立ちするディダーロ。
こう書くとほんと主人公だな。;-)

いちいちかっこいい。

あれ、「汚名」ということは、虐殺の首謀者というのが濡れ衣だと知っている?
さすがにあれから月日がたち、真実が広まりつつあるのか。

・・・なんか分からなくなってきた。
実はディダーロ家は穏健派だったりする?
ヘクターは国家に忠誠を誓うバリバリの体制派のようだけど、それもやむを得ず?

にべもない。:-(
ヘクターとクレシダの会話を聞いているからますますやるせない。
もちろんデニムにはその会話は届いていないから情状を酌量する余地はないのだが。

おそらく、騎士の悲哀というものをデニムは理解できていない。
物語の最初の方でロンウェー公爵にウォルスタの騎士に任じられたが、
デニムは騎士としての教育など受けていないから、騎士というものが何なのか分かっていない。
だから、今もディダーロの苦悩が分からない。
まあ、それでよいのだろう。
ディダーロの考えは、ある意味体制側の道具に最適だ。
彼ら自身の倫理観に則って行動するのではなく、主君への忠誠がすべてに優先するのが騎士だ。
デニムにとっては、そういう考えこそ打破すべき対象なのかもしれない。

戦争の哀しさ。
国への忠誠だけでなく、今は亡き婚約者への愛も戦う動機であった。
結局は負のリンクではあるのだが、人間である以上、これはもう止めることができないものかもしれない。
もうこれ以上戦争を起こさないことが、せめてできることか。

デニムの考え方は同じ騎士である、ランスロット・ハミルトンのものだ。
彼はデニムに「決して死んではいけない、自分の蒔いた種の行く先を見届けよ」と説いた。
この考えは、考えてみれば一般の騎士とは異なるものかもしれない。
ただ、デニムは自らの師であるハミルトンの意志を受け継ぐ。
だから、ディダーロの考えが歯がゆい。

これはもう仕方がない。
ディダーロだって、本当は分かっている。
不器用ではあるが、今までそうやって生きてきた。だから、そのやり方で生を全うするのだ。
デニムも腹を決める。

・・・やはりこの戦いは早く終わらせなければならない。
そして、二度と起こしてはならないのだ。