雑文保管所

様々な事柄を深く考えたつもりで書き殴ります。要は雑文です。

【タクティクスオウガ 運命の輪】 ストーリー考察(32)

レオナールの考え方は、常人にはなかなか理解しづらい。
理屈が感情に対して先行し過ぎていて、感情移入というところまでいかない。
ただ、レオナールがデニムを高く買っていること、なんとかして自分の右腕になってもらいたいことは伝わる。
それはおそらく、ヴァイスにも伝わっただろう。

しかし、デニムにも背負っているものがある。
バルマムッサで死んでいった人たちの思い、ラヴィニスの遺言・・・

青い。青臭すぎる。
でも、18歳の若者ならばこのくらい言えなくては逆にいけないのかもしれない。
現実を知った気になって「夢じゃ飯は食えねーし」とか言うのはもっと後でもいいか。

レオナールに現実を突きつけられたことで、むしろ理想を追う決意を固めたか。

息詰まる論争。
レオナールの言葉は、長い間騎士として戦ってきた経験から痛感した思いなのだろう。
デニムのように理想を追って、それを実現しようとして、そこから得られた結論だと思われる。
だから重い。
デニムにもそれを分かってほしい。
願わくば、自分が苦しんで歩んだ道をデニムには歩んでほしくない。
彼を導くのも自分の役目か。

混乱するデニム。
レオナールの言葉は、おそらく口から出まかせではない。
デニムを懐柔するための方便ではない。それは分かる。
分かるが、だからと言ってそれを受け入れることもできない。
自分の思いとレオナールの思い、向かっている方向は同じはず。
なのになぜここまで食い違う?

レオナールもそれを感じたか。
デニムは決して頑なに自分の言葉を拒んだわけではない。
だが、これ以上説得しても彼を翻意させることはできまい。
だが、ならここで死ね、とならない。
ここで見逃しても、いずれ自分のところへ帰ってくるという自信があるのか。
かつての自分と同じ道をたどれば、自分の言うこともいずれ分かるだろう。
そのときに、また戻ってくればいい、ということか。

ヴァイスは納得がいかない。
デニムを生かすこともそうだが、レオナールが側近として自分ではなくデニムを選んだことに。

熱烈なラブコール。;-)
レオナールとデニムの、己の信念をかけた最後の大勝負。

勝つのはどっちだ。

そしてカチュアと共にその場を去るデニム。

口ではそう言っているが、やらない気がするな。;-)

己のプライドに、そしてアイデンティティーにかけて、ヴァイスはデニムを狙い続けるのだろう。
いずれ、この2人は決着をつけねばならぬ。